所用があって、月曜日は朝から都心へ行ってきた。妻の両親が東京の下町エリアに住んでおり、僕自身もネットメディアの取材などで、葛飾区や江戸川区などへ足を運ぶ機会は何度もあったので、都内は割と行くことは多いのだが、隅田川の内側、都心エリアを目的地として足を運ぶのは、もしかすると千葉に移住して以来初めてのことかもしれない。

 僕は電車があまり好きではなく(人の少ないローカル線は好きだが)、ましてや平日の朝の都心方面への電車など、それこそ利用する気になれないので、成東から東金を経由して、東京駅の八重洲口まで向かう、ちばフラワーバスの高速路線「シーサイドライナー」を利用することにした。
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 料金はICカード払いで1400円と、鉄道運賃より数十円高い程度。もちろん高速バスは全席着席制なので、始発地の成東であれば確実に着席できる。

 同時間帯の総武線は身動きがとれない程混雑するので、それと比較すればバスはずっと快適であるが、通勤時間帯は京葉道路や首都高速小松川線の両国ジャンクションが非常に渋滞するので、東京駅までは約2時間ほどかかるのがネックだ。
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 しかしこのシーサイドライナー、コロナ渦の影響で若干減便しているにも関わらず、朝の通勤時間帯の便で、乗客は10人ほどしかいなかった。経由地である東金は鉄道網が貧弱で、東京行きの交通手段は電車よりもバスのほうがメジャーな土地柄であり、コロナ前はこのバスももっと利用客が多かったはずだが、これもリモートワークの拡大によるものなのだろうか。

 どちらにせよ今の時代、東金や成東から都心まで通勤する人など減少の一途であったとは思うが、これでは東金のメリットである高速バスの便数の豊富さが、今後ますます失われていく恐れがあるのは悩ましい。
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 その割に両国ジャンクションの混雑は、以前とあまり変わらない気もするが、八重洲口に到着すると、やはりその人通りの減少ぶりは際立って見えた。

 僕は都内に住んでいたときはタクシー会社に勤めていた。営業所が江東区だったので、八重洲口を含めた中央区周辺は主要な営業エリアの一つであったが、月曜日の朝などは、お客を捕まえるのにあちこち探し回る必要などまったくなく、むしろ休む間もなく実車で走り続けるのが普通であった。
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 しかし今回、八重洲口近辺を歩いていて、空車のタクシーを待っていた客を路上で見かけたのは一人だけ。その手前の赤信号で停車していた空車のタクシーが、青信号に変わるのを待っている間に、横道から出てきた別の空車タクシーが、すかさずそのお客を乗せてどこかに走り去っていったが、果たしてこんな閑散ぶりで、完全歩合制であるタクシー稼業は成り立つのであろうか。

 僕はコロナ蔓延時にはすでにタクシードライバーの職を辞し、バス運転士の仕事に鞍替えしていたが、初の緊急事態宣言を迎えて本格的な自粛体制に入ったときは、あのままタクシーを続けていたらどうなっていたかと、つくづく安堵したものだ。
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 八重洲口近辺は再開発が進められていたが、しかしその一方で、リモートワークの普及により従来の規模のオフィスを必要としなくなり、より賃料の安い別のテナントへ移転する企業も少なくないと聞く。タクシーだけでなく、都心勤めのサラリーマンを見込んでいたサービス業はどれも大変だ。

 横芝光町のような、第一次産業が基幹の田舎町で暮らしていると、コロナはともかく、リモートワークの拡大と言われてもまったく実感も沸かなかったが、なるほど確かにこれは深刻な変化である。
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 昨今は我が家の近辺でも貸家経営が盛況で、我が家の近くで入居者を募集していた平屋の貸家も、僕の目から見れば相当に割高な賃料であったにも関わらず(我が家の3分の2の床面積で築年も古いのに、賃料は我が家より15000円高い)、いつの間にか駐車場に都内のナンバーの車両が置かれ、無事に入居が決定した模様であった。彼らも、リモートワークや感染予防のために、この小さな田舎町での生活を選んだのであろうか。
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 リモートワークも賛否両論であり、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の緊張感が薄れていくにつれ、徐々に従来のオフィス勤務へと戻っていく企業もあると聞くが、一時は大洋村の別荘ですらコロナ防止策として注目された限界分譲地市場は、さて果たして今後はどうなっていくのだろうか。

 とりあえず今の時点では、中古物件の相場価格は上昇したままであるものの、公示地価そのものは、コロナ渦に関わらず順調に下落の一途である。