メインブログの「所有者不明土地特別措置法」などの記事でも度々言及している、我が家の向かいにある公園跡地には、数本のサクラの木が植えられている。公園跡の外周に等間隔に並んでいるので、おそらく35年前の分譲時に、当時の開発業者が植えたものであると思うが、それから数十年、誰も管理することのなかったこの公園跡のサクラの木は、すっかり荒れ果てた雑木林の中に埋もれたままだった。

 他の雑草や雑木に栄養を取られてしまったのか、樹齢30年を超える木にはとても見えない痩せ細ったサクラばかりで、もちろん春になっても花をつけることがなく、当初はここにサクラが植えられていることも気が付かなかったほどであった。
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 しかし、昨年の5月に、知人の協力を得てこの公園跡を一斉に整備し、桜や椿など一部の樹木のみを残して、雑木類はあらかた切り払ってしまった。その時初めて、ここにサクラがあることを知ったわけであるが、せっかく整備したので、この公園跡のサクラに花を咲かせることを一つの目標にして、それからも定期的に公園跡の雑草などを除却し続けてきた。そして今年の春、その整備後初の開花シーズンを迎えることになった。
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 一般的にサクラの名所として知られるような公園は、専門の造園師などの手によって適切に管理、剪定されているものだと思うが、もちろん僕にはそんな技術はない。サクラは割とデリケートな木であるらしく、むやみやたらに枝打ちすると枯れてしまうとも聞く。

 そのため、特に枝打ちすることもなく、とりあえず放置して春を迎えてみたのだが、やはりというか、痩せた木の殆どはろくに蕾がつくこともなく、最も太い幹のサクラだけがなんとか開花した、という状態であった。
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 Twitterのフォロワーさんにご教示いただいた話によると、放置されたサクラは、カビの一種が引き起こす「てんぐ巣病」なるものに罹患していることが多々あり、これに罹患したサクラは花つきが悪く、やがて樹勢も衰え、最終的に枯れてしまうとのことであった。

 対策としては、てんぐ巣病に冒された枝木を切り払った上で、切り口に癒合剤を塗布するとのことだが、枝切りに適したシーズンは開花前の冬季で、仮に罹患が確認できたとしても今年はもう枝を切ることはできない。
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 いずれにしても、ほとんどのサクラは蕾もつかず健康な状態ではないので、来年の冬はしっかり枝を確認して手入れをしなくてはならない。僕が暮らす限界分譲地は側溝もボロボロで、家屋は数えるほどしかなく、果たして今後も住宅地として使い続ける価値があるのかは極めて怪しいけれども、せめて、春になったらサクラの花が咲く程度の環境くらいは維持していきたいと思っている。
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